2025年12月7日日曜日

夜道で老婆に声をかける

川向こうの居酒屋で一杯二杯やっての帰り、陸橋をよちよちとカートを押して歩く老婆を前に認めたのです。陸橋の坂は老婆が普通に歩くにもやや難があるかもしれない。そう思って後ろから追いついた時に声をかけたのです。

「大丈夫?お母さん」

一応婆さんとは言わないわけね。

「ああ、大丈夫大丈夫」

よく見るとカートはスーパーのものでかごは空だった。 陸橋に上る階段の真ん中は自転車道になっていてそこを押して上がってきたのだろう。

「声かけてくれてありがと。大丈夫よ」と割と気の良い婆さんです。買い物してカートに入れて帰ってくるので今度はカートを返しにいくのだそうです。

陸橋はかなり大きい。鉄道の線路と川を跨いでいるから実はそれなりの距離がある。だからそうマメなことをしないでもと言うのだが、これも運動だからねと笑って答える。

ああそうですかと途中まで一緒に歩いて歳は幾つだとかの話になって、私よりもかなりの年齢。実のところ私がそんな年齢まで生きることができるかどうかはまったく自信ない。平地で問題のないところまできて、私はそこの店に寄るからと別れて店に入ってそのことを言ったら「ああそれは〇〇ちゃんよ」と女将が言うではないか。もうちょっと若い頃はこの店でも飲んでいたという。ちょっと前に亭主が亡くなって今は一人暮らしだとか。周辺では知られた人のようだった。

でもなあ、買い物からカートで帰ってきてそれをまた返しに行く。二往復するのか。陸橋を降りてからでさえスーパーの入り口は広い駐車場の向こうだ。私でさえ面倒くさいし、雨が降ったらどうしているのか。

婆さんの一人暮らし。爺さんでも同じことだけど、私も自転車に乗るのが危なくなったらカートで買い物かも知れない。


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