先日老後資金に関して雑文を少しばかり書きました。思うのですが、例えば私の年代かもう少し若い人たちでも、一つの企業でずっと務め終えた人は退職金もあるし年金も国保よりは良いのだし、そういう人はもうすでに老後資金の条件を満たしているのですね。運用するべき資産をその時点で手にしている。自分で作る努力をしないでもそれがある訳です。
私のちょっと年上の友人は公務員でしたが、部署にもよるので給料は多いとは言えなかったですが退職金で家のリフォームをやりまして、少々立派なものになりました。彼はリフォームに回したのだけど、つまりはそれだけの退職金があったのです。しかも公的年金がある。その条件は私とは随分違っていたのだなと今になってつくづく思います。彼は楽ではないと言っていましたが、結局は私とは雲泥の差でした。
事件絡みの話です。かなり昔ですが、足立区の小学校の職員(昔で言えば用務員)が同校に勤める女性教諭を殺害して自分の家の床下に埋めていた事件がありました。時効になっても明るみに出ず、宅地開発などで露見することがはっきりしたので自首しました。でも自由の身です。この人は知人の紹介で勤務して二十年足らずだったと思うのですが、精々その程度の勤続年数でかなりの退職金をもらっていたはずです。当時私は驚きを持ってこの報道を聞きました。あれであんなにあるのか…。
私はその殆どを外注とバイトで生きてきたので、若い頃に勤めた家電企業の数年間しか給料が上がった経験がありません。外注では相手の条件が飲めれば受けるのですが、断っていては仕事がないので余程でなければ受けるしかないです。当然ボーナスはないし仕事をやめても退職金はありません。なので今も仕事を継続しています。見積もりを出してきて、少しでも安い所へ出すので値崩れが激しく、同業の若い人などは世帯を持つのも苦しいです。恋人はできるでしょうが共稼ぎでも子供はしんどい。そんな業界です。
ネット上の私の薄い知り合いの方はかなり大きな家に住んで今は悠々たるものです。毎日趣味の楽しい記事を書いています。お金のある人にしか見えないです。
普通に勤めあげた人とはこれだけ違うのだなという感じです。時代が下ったら低成長になって、企業は派遣とバイトばかり使うようになって、社員になることが段々と難しくなりました。そうなるともう生活ベースが違うので全く違う世界を生きているようなものだと思います。このままではいつかは行き詰ると思ったので自分を救うにはこれしかないと、投資をはじめたのです。いきなりリーマンショックでやられましたけど。
資産持ちの人は当然銀行から狙われるので(言い方は悪いですが)、投資を勧められて、それが減ったと随分怒っている人がネット上にも存在します。リーマンショックの時にも似たような人が居ました。銀行に騙されたと言わんばかりです。お金のある人ほど癇癪も強いのかも知れません。セミナー会場で怒りを爆発させてましたね。しかし誰かのせいにしているような人は多少の痛い目を経験した方が良いと思います。年明けから株高なので、もし日本株をそれなりに保有していれば今はプラスになって笑っているのじゃないでしょうか。
問題は、今までずっと低賃金で働いて、これからも良い職場環境が得られない人たちです。適度なインフレが継続すると社会は変わってくると思います。でもまたデフレに戻るとずっとその環境が続きます。既に老人以外では景気が良かった時代を知らないので、ここがどうしても逆にしか見えないので多くの人が悲観するのですが、今年の春闘でどれだけ賃上げできるか、そこはちょっとした分岐点かも知れません。
どっちであってもない資産は自分で作るしかないです。まだ日経平均が一万円にならない頃に同僚が集まった時に投資を勧めたのですが、完全に馬鹿にされました。もったいないことでした。
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