2025年2月1日土曜日

住宅問題で思い出すのが

バブル時代の最中に同僚が地方に家を建てたことがありました。同僚というか、外注仲間ですが、何故かその人は社長に好かれてかなりの支払いがあった。私もそこからの仕事を受けていたのですが、こなしにくい仕事ばかり回されてしんどかった印象です。その人は、もし他でやっていたら半値にもならない仕事(はやく言えばバイト仕事の類です)だったのですが、それでもこれは人の縁なのでしょう。そうした恵まれた人が世の中には居るものです。常識で考えればあんな時代にあの仕事でとても家など建てられない。

当時は金利上昇時でもあって、あまり詳しい話は聞かなかったですが、当初の毎月の約定を返済して居れば銀行からは何も言ってこないので、むしろ金利の上昇で元本が減らずに増えていたことが後で判明したのです。当時はその類の話をよく聞きました。

私はその会社から去りましたので、後で知ったことです。会社も以前のような羽振りではなくなった。当然甘い支払いもなくなる。それで支払いが苦しくなったときに銀行から言われたそうです。元本はむしろ増えてしまっていますと。支払い能力がなくなっていたのでそこから返済計画を練り直すとかの問題じゃなくなって、それでも親とか周りの人に助けてもらってどうにかなったそうです。

こういうのは全く人間の星としか言いようがない。しくじっても色んな人が助けてくれる。社長と相性が良かったのもその一連です。私など子供の頃から濡れ衣を着せられる人生だったし、親に借金おっ被せられた方なのであべこべです。だから適当に冷めた思考の持ち主と言えるでしょう。甘いことはなるべく考えないのです。

私はバブル崩壊してから住宅価格が下がり始めた時に状態の良い中古をようやく買いました。何度も思うのですが、何とか払ってこれたのは、こんな私にしては上出来です。よく賃貸が有利だと言われますが、そんなに簡単じゃないと思います。私の場合はここから支払いがなくなることの方が大きいです。

ともあれ、あの時代、何故あんなに狂乱して背伸びして住宅を購入したのか。今思うと不思議な気がします。金利なんかも1パーセント以下とかの今と比べると数十倍です。それでも買った。危ない賭けのような時代だったのかなと思います。

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